こんにちは。職人の西治です。

先週の休日は友人と三宮へランチに行ってきました。

気候もだんだん穏やかになってきて、週末に外出するのが楽しみです。

さて、今回、観た映画は
『ミス・ペレグリンと奇妙な子供達』です。

原作はランサム・リグズの『ハヤブサが守る家』。
アメリカだけでも140万部を売り上げるファンタジーの名作なのですが、
本作は脚本レベルでティム・バートン監督が独自の解釈で描いています。

それにより、監督の趣味、嗜好。

価値観を今までの監督作品と同様、多分に反映している印象を受けました。
怪しげな洋館。怪しげな人々。モンスター。他人と違う主人公。疎外感。
そして、特に「父性の欠落」 と 「父への畏怖と憧れ」 。

このお話に出てくる大人の男は主人公にとっては常に壁であり続けます。
けれども、守るべき対象を主人公が見つけた時、主人公は大人の男になろうとする。
また、主人公にとって女性は母性と保護欲の対象になります。
これは監督本人の幼少時代のトラウマなどを反映してるようなのですが、
正直、監督の他作品で見慣れ過ぎていて、あまり新しい発見はなかったと思います。

さて、この映画で間違いなく見所と言えるのは
ミス・ペレグリン役を務めるエヴァ・グリーン。
そのペルシャ猫のような、印象に残る妖艶な瞳。洗練された所作。
彼女をこの作品に引き入れたことで、作品の力がぐっと高まったのは間違いないです。
今まではこの役目をジョニー・デップが担っていたのですが、
過去作『ダーク・シャドウ』(2012年)
でジョニー・デップに勝るとも劣らない存在感を示したエヴァ・グリーンの実績があったからこそ信頼して、
この主人公よりも力のいる大役を任せたのでしょう。

もう一つの見所は奇妙な子供達の特殊な能力だと思います。
特に異能力バトルのような後半の展開は前半、中盤に全く感情移入させてくれないキャラクターたちが輝いて見えます。

万人にはおすすめできませんが、
ティム・バートン監督の作品、エヴァ・グリーンが好きな方はチェックしておくべき作品だと思います。