こんにちは。職人の西治です。
今回観てきた映画は、
『モアナと伝説の海』です。
個人的に本作の主人公はモアナと「海」であると思っています。
昨年『ファインディング・ドリー』と同時上映の『ひな鳥の冒険』
(第89回アカデミー賞短編アニメ部門受賞作)
にて、ひな鳥が対峙する海を観た時は、
今のディズニーには、もはや描けないないものは無いのか、と舌を巻きましたが、
長編アニメである本作では、さらに海の表情を使い分けて表現してみせています。
水飛沫が今にも飛んできそうな荒々しい大海原。
インクを溶かしたかのように静寂な海とそこに映る爛々と輝く星々。
本作の海を観ただけで長い長い航海から帰ってきたかのような気分になってしまいます。
さて、本作では女性モアナとその相棒になる男性マウイというキャラクターが登場します。
ディズニーの女性主人公といえば
その時の人々の憧れであったり、
時勢を反映した女性が登場しますが、
今回の主人公、モアナはヒロインではなく、
世界を救うヒーローとなります。
かつて英雄と言われた男性マウイと肩を並べて活躍するのです。
そこに性差は存在しません。
個の人格のみが見られています。
それは間違いなく今の価値観を反映していることだと思います。
『アナと雪の女王』から如実に、
男性を男性として必要としない、
自立した女性(個)を描き始めたディズニー。
今後の作品も注目です。
ですが、その流れを知っておくためにも本作、観ておくべき作品です。
おすすめです。
ちなみに余談ですが、モアナの相棒、マウイ。
モデルはピーターメイビアと言われていて、
この方、ドウェイン・ジョンソン(WWEの代表的プロレスラーでありながら
『ハンナプトラ』シリーズにてスコーピオンキングを演じるなど、
俳優としても大活躍中。本作ではモウイの声優を務める)
のお祖父さんで、『007は二度死ぬ』で用心棒役をやってたりします。
めちゃくちゃそっくりですので興味が湧いた方は調べてみてください。