こんにちは。職人の西治です。
昨今、お子様のランドセルを選ぶ活動をラン活と呼ぶようです。
今回はそのラン活のお手伝いが少しでもできたらな、と、
ランドセルの素材、
・コードバン、
・人工皮革、
・牛革
について、少し説明させていただきたいと思います。
まずは、コードバンについて。
コードバンとは馬のお尻の繊維層のことです。
革の中でも繊維がとても綿密なので、なめらかで、しっとりした質感が特徴です。
繊維が綿密なため、牛革と比べ重くなります。
強度は牛革の2~3倍あるといわれていて、シミ、汚れ、傷などにも強く、とても長持ちします。
傷には強いですが、表面がつるっとしているため、
傷が目立ちやすいというデメリットがあります。
浅い傷は経年変化で目立たなくなる場合があります。
ちなみに、牛革は耐久度でコードバンと比べると劣りますが、
もともと繊維が複雑に絡み合った耐久性がある
素材なので、6年間の使用にまったく問題ありません。
次に、人工皮革について。
人工皮革は品質が均一で、一般的に革と比べて安価です。
革よりも軽くて、傷が付きにくいのも大きなメリットです。
お子さまの体格や通学時間に合わせ、軽いものを探されている場合や、
傷を気にされる場合は、人工皮革のほうがおすすめかもしれません。
革と比べ、肌触り、通気性、使用したときの馴染み感に劣り、
長期間の使用で、見た目に劣化した感じが出てきます。
人工皮革の商品は完成した時点が一番状態がよく、
それ以降は劣化していくのみです。(経年劣化)
最後に牛革について。
人工皮革は「経年劣化」していきますが、
牛革は「経年変化」していくので、
使い込めば使い込むほど革の風合いが増していきます。
強度があり対磨耗性にも優れているので使い方によっては
10年でも20年でも使用できます。
よく「革は呼吸する」といいますが、
通気性がいいのも特徴で、特に背中は影響が大きくでます。
以上になります。
ご参考になれば幸いです。
さて、それでは、
今回観てきた映画を紹介します。
『LOGAN/ローガン』
ご存知、ヒュー・ジャックマンの出世作にして、
今ではヒュージャックマンの代名詞にもなった
『ウルヴァリン』。
本作は彼を主役にした
アメコミ『X-メン』シリーズのスピンオフ作品になります。
ウルヴァリンシリーズとしては第3作目。
『X-メン』シリーズとしては第10作品目にあたります。
そして、注目すべきは、本作にて
ヒュー・ジャックマンがウルヴァリンを
卒業する、という点です。
今まで、シリーズが面白い時も、
はたまた、面白くない時も常にウルヴァリンを演じてきたヒュー・ジャックマン。
その彼が本作にてウルヴァリンを演じるのが最後になってしまうのです。
シリーズを観てきたファンにとっては感慨深いものがあります。
とは言っても、本作、シリーズを観ていなくても、単体だけで十分に楽しめます。
シリーズの今までの作品は、
観ておいたらより楽しめる、くらいのものだと思ってもらって大丈夫です。
むしろ、本作は今まで、アメコミや
ヒーローモノの映画を避けてきた人にこそ観ていただきたいです。
本作のストーリーとしては、
かつてはヒーロー、ウルヴァリンとして知られたローガン。
彼は元々、どんな傷でも回復することができる治癒能力を備えていたが、
今ではその能力も衰え、老い、
日々の生活費を稼ぐために運転手として働いていた。
そんな、ある日彼の元に自分と同じ能力をもつ少女が舞い込むのだが、
というものです。
『X-メン』シリーズは今まで、
遺伝子が突然変異し、特殊な能力を持った人たちを、
マイノリティーのメタファーとして
扱ってきました。
つまり、少数派の弱者達の目線を描き続けてきました。
本作でもそれは相変わらずで、
例えば本作の舞台、
主人公のウルヴァリンが隠れ住む場所がメキシコ国境付近なのですが、
これが、現在のトランプ政権の
風刺を含んでるのは言うまでもないでしょう。
また、資本主義に傾倒しすぎて軽く扱われるようになった命。
遺伝子操作された食物を食べ、知らずに管理される人々。
など、近未来のディストピアをも見事に描ききっています。
そして、本作、タイトルにある通り、ローガンと。
ウルヴァリンではなく、
ただのローガンに焦点を当てています。
『ウルヴァリン』とはもともと、
イタチ科のクズリという、
小さいけど獰猛な動物を意味します。
ローガンは一度、本作にて、ただのローガンになることによって、
そんな、ウルヴァリンという単語に
ヒーローという生き様、意味を見出すのです。
そして、ラスト、再び『X-メン』の一員となるのです。
間違いなく、映画史に残る傑作です!おすすめです!!