こんにちは。職人の西治です。
今回観た映画は『ベイビー・ドライバー』です。
『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ~俺たちスーパーポリスメン!~』
など、映画愛あふれる傑作作品を生み出してきたエドガー・ライト監督最新作です。
マーベル・シネマティック・ユニバース作品『アントマン』の監督を降板になった時は
不安で仕方なかったのですが、こんなに素敵な作品を撮っていたなんて驚きです。
物語は子供の頃に事故に合い、耳鳴りに悩まされる主人公が、
音楽を聴いている時だけ、天才的なドライビングテクニックを発揮。
その能力を犯罪者の逃走用に使用した「逃がし屋」として、
裏の世界にて活躍していたが、というもの。
エドガー・ライト監督の作品は今まで、映画というフィクションの中でさえも、
登場人物たちの救済の装置として映画を登場させてきました(オマージュなどを用いて)。
それは理想的な、誰もが夢見る展開ではありましたが、
反面、荒唐無稽で、現実離れしすぎている展開でもありました。
しかし、本作では、今までの作品のさらにその先。
登場人物の心の支えとしてフィクションが役割を果たしはしますが、
最終的には、それに頼り切らず、ちゃんと現実と向きあわさせ、
折り合い、またはケジメをつけさせられます。
この展開により、作品がよりリアルに感情移入し、楽しめるようになったと思います。
もちろん、今までの作品のようなテンポの良さは健在で、
それらがまた、音楽とそれが持つメッセージ性とのシンクロにより、
より高次なものに進化しています。
今年の個人的映画ランキング、ベストテン入り確実な作品です(今のところ)。
文句なしでおすすめです!!