こんにちは。職人の西治です。
明日は立冬。
いよいよ冬の到来です。

そして、今回紹介する映画は
『ドリーム』です。

監督はセオドア・メルフィ
出演はタラジ・P・ヘンソン、
オクタビア・スペンサー、
ジャネール・モネイら。

お話の舞台は1961年、米ヴァージニア州ハンプトン。
ソ連との宇宙開発競争を繰り広げるNASAのラングレー研究所には、

ロケットの打ち上げに必要不可欠な“計算”を行う黒人女性たちのグループがあった…という、
完全ではないけれど、実話がベースとなっているもの。
スキルと知性はあるけれど、
黒人の、女性、というだけで、不便を強いられる主人公たち。
彼女らの当時としては、
当たり前の常識(差別)に、抗う姿勢は、
そのうち、周りの人々にも熱として伝わっていき、
さて、どうなるか、という内容。

差別の小さな例を挙げると、
主人公が働く建物には「白人用」のトイレしかなく、
「有色人種用」は建物から800メートル以上離れてて、
毎回トイレに行くだけで40分以上かかるという理不尽!
ただ、主人公の上司がとても気持ちの良い人で、
トイレの件を知るや否や、
NASAの職員のションベンの色は誰でも一緒だ!
と、「有色人種用」と書かれたトイレの看板をバールで破壊!
これにはカタルシスを感じざるを得ませんでした。

また、暗黙の了解で、男しか参加できない会議。
そこに、先ほどの上司が、
主人公である黒人の、女性を参加させ、
あまつさえ、
意見を求めてチョークを渡すシーン!
私には、あまりにも重い意味を持つバトンが、
白人の男性から黒人の女性に渡ったかのように見え、
思わず、感極まってしまいました。

余談ですが、
本作の原題は『Hidden Figures』。
直訳すると、隠れた、もしくは、隠された人、でしょうか。
その邦題は当初、「アポロ」になる予定でした。
隠れた人々の偉業を、皆が知るキャッチーなタイトルで覆おうとしたのですね。
多くの人々の反対意見により、「アポロ」のタイトルは変更となりましたが…

ともかく、隠れた、隠された人、歴史に
スポットライトを当てた名作です!
おすすめです!