こんにちは。職人の西治です。

 

先日は大阪南港ATCホールで開催していた、

OSAKAアート&てづくりバザールに行ってきました。

 

 

たくさんの、格好良いもの、可愛いものにあふれていて、

目の保養になりました。

なにより、多くの作家さんたちと直接会話することができる貴重な機会でした。

 

 

そして、今回観てきた映画は、

『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』です。

 

第89回アカデミー賞で長編アニメーション部門にノミネートされたストップモーションアニメ。

 

そもそもストップアニメーション、ストップアニメとは、ですが、

静止している物体を1コマ毎に少しずつ動かしカメラで撮影し、

あたかもそれ自身が連続して動いているかのように見せる映画の撮影技術、技法。

CGの技術がどんどん発達している映画ですが、

やはり、実際の、物が、動く、という存在感。

そして、その物が、現実ではありえない動きを見せるところ、でしょうか。

なんにせよ、CGでは出すことのできない味、魅力を持っています。

そして、そのストップアニメで制作された本作ですが、

何が凄いのか。

それは、狂気的な熱意による、

ストップモーションのクオリティ。

パンフレットによると、

「1週間で製作される尺の平均3.31秒」、

「クボの表情の数4,800万通り」、

「骸骨の大広間で使われた1枚のタイルに色をつけるのにかかった時間75分(総タイル数は380枚)」、

「落ち葉の船のシーンの撮影期間19ヶ月」、

など、とにかく、作品のために手間を惜しまない情熱に圧倒されます。

ちなみに、総作業時間は1,149,015時間だそうです。

この情熱の結晶、観る価値は十二分にあります。

そして、本作を観てなによりも心地よく感じるのは、

日本の文化、死生観、精神性を取り上げ、

上部だけでないリスペクトを込め、

作品のテーマ(家族、物語を語ること、など)について絡めてきている点です。

それは時に共感させられ、時にハッとさせられるものなのですが、

日本人だけが感じるものでなく、もっと普遍的なテーマで、

どれだけ、本作で、少しでも多くの人の心を動かそうと、真剣に考えているのか。

ここにも情熱が感じられました。

 

「瞬きするなら今のうちだ。」

 

これは、劇中のセリフですが、

カッコいいBGMに心踊り、

幻想的な画作りに目を奪われ、

そのテーマに涙する、

全てのカットに目が離せない、

今年、必見の映画です!